2020/06/30
感覚統合療法について◆感覚を統合する
感覚統合療法についての第4弾!今回は「感覚を統合する」ということについて解説していきます!
感覚を統合するとは3つの流れで説明できます。
①感覚情報を受け取る
②受け取った情報を脳が処理する
③処理結果を行動に反映する
これだけではイメージがしにくいと思うので、ひとつずつ確認していきたいと思います。
①感覚情報を受け取る
これは比較的簡単です。目で何かを見る、耳で音を聞くというように感覚を受け取る器官から感覚情報を取得する段階です。
②受け取った情報を脳が処理する
ここが感覚統合では重要な部分になります。イメージしやすいようにレストランでの食事場面を想定してみましょう。レストランでは一緒に食事をしている人の声やその他の周りの話し声、食器が当たる音や店内のBGMというようにたくさんの耳からの情報が入ります。
ですが、私たちは一緒に食事をしている人の話し声に集中し他の音を気にせずに過ごすことができると思います。これは相手の話し声以外は必要な情報ではないと脳が判断してくれたからなんです。このように必要な情報とそうでない情報を分けて整理してくれることが②の過程になります。
③処理結果を行動に反映する
これは例えば先ほどのレストランでは脳が相手の話以外の情報は不要と判断してくれた結果、相手の話を集中して聞くという適切な行動をとることができました。しかし、脳がレストラン内の情報はすべて必要だと判断してしまった場合、周囲の音が気になってとても相手の話を聞く行動はできそうにもありません。このように私たちの行動は、脳の適切な情報処理によってつくられています。
この3つの過程すべてが適切に行われてはじめて「感覚を統合する」ということになります。では次回は感覚統合がうまくいかないとはどういう事なのかを解説したいと思います!