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2020/07/20

感覚統合療法について◆感覚統合がうまくいかないとは

こんにちは、児童デイサービス リるとです

感覚統合療法についての第5弾!今回は「感覚統合がうまくいかいないとは」をテーマに進めていきたいと思います!

 

 前回の第4弾「感覚を統合する」でもご紹介した感覚統合の流れを振り返ってみます。

感覚を統合するとは、以下の3つの流れで行われます。

①感覚情報を受け取る

②受け取った情報を脳が処理する

③処理結果を行動に反映する

このうちの「②受け取った情報を脳が処理をする」過程がうまくできなければ感覚統合がうまくいかなくなってしまいます。

 

「教室で椅子に座って先生の話を聞く」場面を想定して考えてみましょう。

 

まず、椅子に座る姿勢を保つためには「お尻から伝わる座面の感覚」「重力に対して身体や頭が真っすぐであることを感じる感覚」などたくさんの感覚情報を処理する必要があります。この感覚をうまく処理できないと、自分の姿勢を保つために必要な身体の使い方がわからなくなってしまいます。そうすると、姿勢を保つことが出来ず先生に注意されてしまったり、姿勢を保つために精一杯になってしまい先生の話を聞くところまで気が回らなくなってしまうかもしれません。

 

つぎに、先生の話を聞くためには教室の中で聞こえる様々な音(例えば、お友達の話し声、外から聞こえる車の音、教室の時計の音など)を“今は聞く必要のない音”として脳が処理する必要があります。これらすべての音が気になると、先生の話している内容を集中して聞くことは難しくなると思います。

 

また、自分の身体を動かすという感覚を脳が適切に処理できず常にその感覚が足りていない状態になると、自分の身体を動かしたいという気持ちが強くなり黙って椅子に座っていることがお子さまにとって強いストレスを感じる活動になってしまうことも考えられます。

 

このように脳が受け取った感覚情報を適切に処理できず「感覚統合がうまくいかない」状態になると、周囲に合わせた行動をとるためには、私たちが想像する以上の努力が必要になってしまうのです。

 

今回は「感覚統合がうまくいかない」ことについてお話しさせていただきました!

次回は「感覚を受け取る」についてご紹介したいと思います。

長い文章になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!